プラットホーム

プラットホームでいつものあの電車
幼い頃はこれに毎日 乗るのが憧れだった
背格好だけは立派になったけど
色んな事を知れば知るほど 何故だか退屈なんだ

バカみたいでも まだ諦めてない
宙ぶらりんの吊り革に
しがみつくように 今日も生きるよ

昔馴染みのあいつにも いつしか彼女が出来て
細く赤い糸をただ繋ぎ止めてる
何も残さずゆっくりと すべては変わり続ける
当たり前なのに 今 少しだけ切ない

夕日が沈めば充たされてた想い
すり抜けてゆく時間に今は 夜中に夢も見れない

計算だけは まだ苦手なんだよ
フタの開かないおもちゃ箱
割り出せない夢を 抱え込んでる

隣の家のあの人が 今では海の向こうで
迷うような日々にただぶつかっている
流星(ほし)の静まるこの時も 誰かが走り続ける
目を閉じた途端 また 気付かずに泣いてた

プラットホームでいつものあの電車
何だか少し赤みがかった 光を包んだ瞳


完成日:2004年11月22日

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